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インプラントのセカンドオピニオンを受けるべき場面と進め方
インプラントは自由診療で、しかも一度手術をすれば簡単にはやり直せません。だからこそ、提示された治療計画に納得できないまま進めるのは避けたいところです。セカンドオピニオンは主治医を替えることではなく、別の歯科医師の意見を聞いたうえで、最終的にどうするかを自分で決めるための仕組みです。
この記事では、転院との違い、受けたほうがよい場面、相談前にそろえておきたい資料、そして主治医への切り出し方までを整理します。すでにトラブルが起きている場合の相談についても触れます。
セカンドオピニオンと転院はどう違うのか

セカンドオピニオンは、主治医の診断や治療方針について別の歯科医師の意見を聞くことで、転院はそのまま治療先を移すことです。前者は判断材料を増やす行為、後者は治療先を決める行為だとご理解ください。
混同されやすいのは、相談した先でそのまま治療を受けるケースがあるからです。ただし本来の順序としては、意見を聞いたうえで主治医のもとに戻り、あらためて治療方針を相談するのが基本になります。結果として転院を選ぶこともありますが、最初から転院を前提にする必要はありません。
この違いを押さえておくと、主治医への伝え方も変わってきます。「別の先生の意見も聞いたうえで、先生と一緒に決めたい」という姿勢であれば、気まずさはかなり減るはずです。
セカンドオピニオンを受けたほうがよい場面

迷っているなら受けたほうがよい、というのが実際のところです。とくに次のような場面では、意見を聞いておく価値があります。
1つ目は、提示された総額が想定と大きく違ったときです。2つ目は、残せると思っていた歯の抜歯を提案されたときです。3つ目は、骨が足りないので骨造成が必要だと言われたときです。骨造成は費用も期間も上乗せされる処置ですので、本当に必要かどうかを確認する意味があります。4つ目は、説明を聞いても納得できる根拠が示されなかったときです。そして5つ目が、その場で手術日を決めるよう急かされたときです。
逆に、説明に納得できていて、費用の内訳も示されていて、質問にきちんと答えてもらえているのであれば、無理に受ける必要はありません。
公的機関も他の医療機関への相談をすすめている

別の歯科医師に相談することは、特別な行動ではありません。独立行政法人国民生活センターが2019年に公表した調査は、消費者へのアドバイスとして、インプラント治療で不具合が生じた場合は他の医療機関への相談も検討するよう明記しています。
同じ調査からは、説明が足りていない実態も読み取れます。全国の消費生活センターに寄せられたインプラント関連の危害相談は、2013年度以降の約5年間で409件ありました。経験者へのアンケートでは、手術中や手術後のリスクについて、口頭の説明に加えて書面まで渡された方は4人に1人で、4割程度の方が治療後のメンテナンスを受けていません。
数字が示しているのは、説明を求めること自体が患者側の当然の行動だという事実です。遠慮する理由はありません。
相談前にそろえておきたい資料

資料がないまま相談に行くと、話が一般論で終わってしまいます。持参していただきたいのは、レントゲンやCTの画像データ、治療計画書、そして見積書の3点です。
画像データは、主治医にセカンドオピニオンを受けたい旨を伝えれば用意してもらえます。健康保険の診療報酬には、セカンドオピニオンを求める患者やその家族の申し出に基づいて、治療計画や検査結果などの診療情報を文書で提供した場合に算定する項目が設けられています。診療報酬点数表のB010診療情報提供料(Ⅱ)と呼ばれるもので、患者が別の医師の意見を聞くことは制度としても想定されているものだとお考えください。
資料がどうしても手に入らない場合でも、相談自体は可能です。ただしその場合、あらためて検査を行わなければ具体的な話ができません。
当院では初回の歯科用CT・レントゲン検査料をいただいていませんので、資料が手元にない状態でもご相談いただけます。
主治医に切り出しにくいときの伝え方
言い出しにくいと感じる方は少なくありませんが、セカンドオピニオンを求めることは患者の当然の行動ですので、遠慮する必要はありません。伝え方を少し工夫すれば、関係が悪くなることはまずないとお考えください。
有効なのは、否定ではなく確認として伝えることです。「先生の方針で進めたいと思っていますが、金額が大きいので家族とも相談したく、別の意見も聞いておきたい」という言い方であれば、角が立ちません。実際、丁寧に説明している歯科医師ほど、他の意見を聞くことに抵抗を示さないものです。
もし嫌がられたり、資料を渡すことを拒まれたりした場合は、その反応自体が判断材料になります。説明に自信があるなら、資料を出さない理由がないからです。
セカンドオピニオンで何を聞けばよいのか
聞くべきなのは「その治療計画が唯一の選択肢か」という一点に尽きます。別の方法があるなら、なぜそれではなくこの計画なのかを確認してください。
具体的には、提案されているインプラントの本数がその数でなければならない理由、骨造成が必要と判断された根拠、抜歯が必要とされている歯を残す方法がないか、そして総額に何が含まれているかの4点です。金額の話は最後で構いません。まず治療の中身が妥当かどうかを確かめ、そのうえで費用を照らし合わせる順序が現実的です。
意見が一致した場合の受け止め方も、あらかじめ決めておいてください。同じ結論が返ってきたということは、主治医の計画に妥当性があったという裏づけになります。無駄足だったのではなく、迷いを消せたと考えるほうが正確です。
逆に意見が割れた場合は、どちらが正しいかを多数決で決めようとしないでください。判断すべきなのは、どちらの説明に納得できる根拠があったかという点です。骨の状態を示す画像を見せながら、なぜその方法を選ぶのかを説明できるかどうかを比べていただければ、答えは自然と見えてきます。
すでにトラブルが起きている場合の相談
治療後に痛みやぐらつきが続いている場合は、迷わず別の医療機関にご相談ください。時間が経つほど、対応の選択肢が狭まります。
先ほどの国民生活センターの調査では、身体症状が継続した期間の記載があった相談211件のうち、48.3%にあたる102件で症状が1年以上続いていました。3年を超えたという相談も20.9%あります。我慢して様子を見ているうちに、周囲の骨が失われて再治療そのものが難しくなってしまうのです。
ただし、埋め込まれているインプラントのメーカーと規格が分からないと、部品の取り寄せができず対応が限られます。相談に行く際は、可能な範囲で治療を受けた歯科医院の名前と時期を控えていってください。
当院のセカンドオピニオンへの対応
荻原歯科では、他院で提示された治療計画や見積書を持参してのご相談を承っています。カウンセリングは30分無料で、初回の歯科用CT・レントゲン検査料もいただいていません。
その場でお伝えするのは、提示されている計画が妥当かどうか、他に選べる方法があるかどうか、そして当院で行う場合の金額です。当院のインプラントは埋入手術と被せ物を含めて1本33万円から60万円(税込)、片顎をまとめて支えるオールオン4は132万円から330万円(税込)でご案内しています。いずれも自由診療のため健康保険は適用されません。
当院の院長は、2015年から2025年までにインプラントの埋入を5,000本以上手がけてきました。その経験から申し上げると、他院の計画を否定することが目的の相談は意味がありません。同じ結論になることもありますし、その場合は主治医のもとで進めていただくのがいちばんです。判断材料を増やしていただくことが、当院がセカンドオピニオンに応じている理由になります。
よくある質問(FAQ)
Qセカンドオピニオンと転院は違うのですか。
A
違います。セカンドオピニオンは別の歯科医師の意見を聞くことで、転院は治療先を移すことです。意見を聞いたうえで主治医のもとに戻り、あらためて方針を相談するのが本来の流れになります。
Q主治医に知られずに相談できますか。
A
相談自体は可能ですが、レントゲンやCTの画像がないと具体的な話ができません。資料がない場合は、あらためて検査を行ってからの説明になります。
Q何を持っていけばよいですか。
A
レントゲンやCTの画像データ、治療計画書、見積書の3点です。主治医に申し出れば、診療情報を文書で提供してもらえる仕組みが健康保険の診療報酬にも設けられています。
Qセカンドオピニオンに費用はかかりますか。
A
医院によって異なります。当院はカウンセリングを30分無料でお取りしており、初回の歯科用CT・レントゲン検査料もいただいていません。
Q主治医に嫌がられませんか。
A
「先生の方針で進めたいが、金額が大きいので別の意見も聞いておきたい」と確認の形で伝えれば、角は立ちにくくなります。強く拒まれた場合は、その反応自体が判断材料になります。
Qすでに手術を受けたあとでも相談できますか。
A
できます。痛みやぐらつきが続いている場合は、早めにご相談ください。時間が経つほど周囲の骨が失われ、再治療が難しくなります。
インプラントの相談は足立区の荻原歯科へ
治療計画に迷いがあるまま手術日を迎える必要はありません。当院は東京都足立区伊興にあり、竹ノ塚エリアからも通いやすい場所で、30分の無料カウンセリングをお取りしています。他院の見積書や治療計画書をお持ちいただければ、その内容に沿ってご説明できます。
資料が手元になくても構いません。初回の歯科用CT・レントゲン検査料もいただいていませんので、骨の状態を確認したうえでお話しできます。まずはお気軽にご連絡ください。
参考文献
- 独立行政法人国民生活センター「あなたの歯科インプラントは大丈夫ですか-なくならない歯科インプラントにかかわる相談-」報道発表資料, 2019年3月14日公表. https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20190314_1.html
- 厚生労働省「診療報酬の算定方法」別表第一 医科診療報酬点数表 B010 診療情報提供料(Ⅱ).(解説:兵庫県保険医協会「診療情報提供料(保険請求Q&A)」) https://www.hhk.jp/member/hoken-seikyu-qa/ika/100827-151136.php
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